交通事故を弁護士に依頼して後悔するパターンとその対策は?

これまでに、交通事故のセカンドオピニオンで、相談者から聞いてわかった弁護士に依頼して後悔するパターンとその対策について解説します。

後悔する7つのパターン

1 弁護士から連絡がない・連絡頻度が少ない

意外にも一番多かったのは、弁護士から連絡がないというものでした。

連絡がないといっても、全く連絡が取れないわけではなく、例えば電話をしても事務員は電話に出るが、弁護士からは折返の連絡がないか時間がかかるというパターンが多いです。

弁護士に依頼した後も、交通事故について様々な疑問や弁護士に伝えたいことが出てくることがあるのですが、その際に弁護士に連絡してもなかなか連絡がないと、話す機会がなく不満がたまってしまいます。

また、連絡頻度が少ないという場合もあります。これは弁護士によりけりですが、定期的に連絡をする弁護士と、最低限必要な時に限って連絡をする弁護士がいます。事件の解決という側面からすると、どちらが良いというわけではないのですが、依頼者にとっては定期的に連絡がある方が安心できると思います。

2 示談交渉が進まない・時間がかかる

2番目は、示談交渉がなかなか進まない、時間がかかっているというものです。

ただし、示談交渉が進まない理由には様々なものがあり、依頼している弁護士が原因のこともありますが、それ以外の事情が理由となっていることの方が多いと思います。

それでも、示談交渉が進まないことについての不満が多いのは、結局のところ、示談交渉が進まない理由について弁護士から詳しい説明を受けていないことが原因となっています。

また、交通事故に不慣れな弁護士だと、事故発生から解決までの各段階における予想される期間を予測できないといったことも原因の一つのなっているケースもあります。

3 弁護士が動いてくれない・対応が遅い・やる気がない

次に多かったのは、弁護士が動いてくれない、対応が遅い・やる気がないのでどうにかしたいというものです。

交通事故を依頼してから長期間経ったにもかかわらず、何も事件が進展していない場合や、弁護士が何もしていないと思った場合などです。

ただし、事件の進展がないとしても、本当に弁護士の動きが悪い場合と、そもそも依頼した弁護士が原因ではない場合あります。

後者のパターンは、どの弁護士に依頼したとしても進展がない期間というのはあります。

これはむしろ、進展がない理由を説明してもらっていない点が問題なので、弁護士とうまくコミュニケーションがとれていないことが原因となっています。

4 弁護士が頼りない・交通事故に詳しくない

次に、弁護士が交通事故に詳しくなくて、頼りないという不満があります。

依頼するときには深く考えずに依頼したが、その後の示談交渉中や裁判中にわからない点を弁護士に質問しても、よくわからないといって答えてもらえないときなどに生じます。役に立たないという不満が生じることもあるでしょう。

また、弁護士の方から正直に実はあまり交通事故は取り扱ったことがないと言われることもあります。

最初は、弁護士事務所が近いからとか、知人などに紹介されたという理由で深く考えずに弁護士を選んだ方によくあるパターンです。

5 弁護士の対応が悪い・相性が合わない

次は、弁護士の対応が悪い、相性が合わないという不満があります。

依頼した内容については、しっかりやってもらえている場合でも、打合せの際の会話などでうまくコミュニケーションがとれないことが原因のようです。

実際に、今の弁護士の方針で問題ない場合であっても、それでも弁護士を変えたいと希望されるのはこのパターンです。

例えば、弁護士に聞きたいことを聞いても教えてくれないとか、そもそも高圧的な態度で質問すらしづらいといった場合です。また質問しても弁護士の説明がわかりにくいといったケースもあります。

6 弁護士の見通しが外れた・費用倒れになった

次は、弁護士の見通しが外れたというものです。その結果、費用倒れになってしまったり、費用倒れまではならなくとも、思ったよりも手元に残る示談金が少なくなってしまったというケースです。

例えば相談の時に、示談金の目安として300万円くらいと弁護士から聞いていたにもかかわらず、実際の示談金は100万円になってしまった場合などが挙げられます。

このような場合に、依頼者は、弁護士の示談交渉や裁判の仕方が、悪かったのではないかと不満を持ったり、ときには騙されたと感じる方もいるようです。

もちろん、示談交渉や裁判の仕方が結果に影響しているケースもありますが、一番の原因となっているのは、当初の弁護士の見通しが外れたことにあります。

実際には、弁護士が自分の見通しよりも良い結果がでることを依頼時に伝えることは少ないと思います。

それでも、当初の見通しよりも悪い結果になってしまうことはあります。

これはどの程度、リスクを把握できているかの問題なのですが、事故に詳しい弁護士ほどリスクに気づくことができるので、見通しが外れる確率が減ることになります。

なお、費用倒れについてはこちらの記事を参考にして下さい。

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7 事務所が遠方で打合せが大変

次にあるのは、遠方の弁護士に依頼して、その後打合せで事務所まで行くのが大変になってしまう場合です。

法律事務所によっては、面談なしの電話のみで日本全国から交通事故の依頼を受けているところもあります。最初の時点では電話で簡単に話すだけで手軽に弁護士に依頼できるというメリットがあるのですが、その後示談交渉でもめた場合や、裁判になった場合には、事務所で直接面談しての打合せが必要になることが多いです。

例えば、裁判では尋問という手続があるのですが、これは事前に事務所で弁護士とリハーサルをしたりなどします。

そのため、遠方の法律事務所に依頼した場合、事務所までの移動時間や交通費が負担になってしまいます。

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後悔しないための弁護士依頼時の対策

後悔した理由のまとめ

これまでみてきた弁護士を依頼して後悔した理由をまとめると、次の通りになります。

  1. 弁護士から連絡がない・連絡頻度が少ない
  2. 示談交渉が進まない・時間がかかる
  3. 弁護士が動いてくれない・対応が遅い・やる気がない
  4. 弁護士が頼りない・交通事故に詳しくない
  5. 弁護士の対応が悪い・相性が合わない
  6. 弁護士の見通しが外れた・費用倒れになった
  7. 事務所が遠方で打合せが大変

これらの後悔をしないようにするためには、4つ対策があります。以下ではこの4つの対策について詳しく説明します。

交通事故に詳しい弁護士を選ぶ

まずは、交通事故に詳しい弁護士を選ぶということが挙げられます。この弁護士なら信頼できる、この弁護士に依頼してもダメなことは誰に依頼してもダメだろうと考えられる弁護士に依頼することです。

弁護士の選び方については、次の記事を参照してください。

相談時に弁護士との相性をチェックする

次に、相談時に弁護士との相性をチェックすることが大事です。

依頼してから相性が合わないと後悔してしまいますが、相談時に相性が合わないと思えば他の弁護士に依頼すれば良いだけなので、後悔することもありません。

例えば、丁寧にわかりやすし質問に答えてくれるかどうか、そもそも質問がしやすいか、大雑把な性格の弁護士か、逆に細かい正確の弁護士か、依頼した後に面談や電話での連絡がメインで資料は郵送でやりとりをする弁護士か、メールで連絡して資料もデータで送ることができる弁護士かなど、自分にとって相性が良いと思う弁護士を選びましょう。

自分が希望する連絡の頻度を伝える

弁護士が依頼者に連絡する頻度は、弁護士によって様々ですし、同じ弁護士でも事件の内容によって変わることもあります。

依頼者の中にも、進展がなくてもできる限り頻繁に連絡がほしいという方もいますし、対応が面倒なので必要なときに限って連絡がほしいという方もいます。

そのため、依頼者として、どの程度頻繁に連絡がほしいのかを、依頼前に弁護士に伝えておけば、それに応じて対応してくれる弁護士もいます。

あまりに遠方の事務所は避ける

事務所まで移動する時間と労力が苦にならないのであれば、問題ないですが、そうでない限りは、将来面談での打合せが必要になったときに備えて、できる限り通いやすい事務所を選ぶのが良いでしょう。

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既に後悔しており弁護士を変えたいときは?

弁護士を変えたい場合は、まず別の弁護士のセカンドオピニオンを受けて、弁護士を変えるかどうかをよく考える必要があります。

セカンドオピニオンについては、次の記事をご参考下さい。

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