50代・兼業主婦・女性

異議申立により非該当であった膝の後遺症について14級9号を獲得したた事例

後遺障害等級
非該当→14級9号(異議申立)
傷病名
膝内側半月板損傷・足関節捻挫
保険会社提示額 最終獲得額
提示なし 452万円

ご相談内容

被害者 50代・兼業主婦・女性
部位 膝・足
傷病名 膝内側半月板損傷・足関節捻挫
後遺障害等級 非該当→14級9号(異議申立)
獲得金額 約452円

ご相談者様は、横断歩道付近を自転車で走行していたところ、右折してきた自動車と衝突する事故に遭いました。
これにより右膝と右足首にケガを負ってしまいました。
当初は右膝は打撲症と診断されていましたが、途中で半月板損傷と診断されました。
その後、約1年間治療を継続しましたが、なかなか膝の症状が良くならないことから、保険会社に適正な補償をしてもらえるのかどうか不安になり、シーアクトの弁護士にご相談いただきました。

サポートの流れ

項目 サポート前 サポート後 増額幅
後遺障害等級 非該当 14級9号(異議申立)
入通院慰謝料 147 147
休業損害 143 143
逸失利益 83 83
後遺障害慰謝料 100 100
その他 7 7
過失相殺 -28 -28
過失割合 95:5
合計 提示なし 452 452
単位:万円

ご依頼者は治療を終了するところでしたが、膝の痛み等の症状が残存していたため、まずは後遺障害等級認定の申請を行いました。
ご依頼者の希望により、後遺障害の申請方法は、被害者請求で行いました。
その結果、残念ながら、非該当との判断がなされてしまいました。
その理由は、「画像上半月板損傷が判然としない」ことなどが挙げられていました。
たしかに、半月板損傷との診断はされているものの、画像上は外傷性の半月板損傷は必ずしも明らかではありませんでした。
しかしながら、ご依頼者は、事故直後より、左膝の痛みが生じており、その症状は治療終了時まで一貫していました。
そこで、ご依頼者と打合せを行い、異議申立をすることにしました。
異議申立のために、主治医へ医療照会を行い、それ回答結果を書面にしてもらいました。また依頼者からは、左膝の症状とその症状による生活や家事労働への支障について、詳細に聞き取り、報告書として書面を作成しました。
さらに、異議申立書を作成し、そこに意見書と報告書を引用した上で、異議申立の理由を記載して提出しました。
異議申立の結果が出るまで、約6か月ほどかかりましたが、非該当の結果が覆り、14級9号が認定されました。
そこで14級九号を前提に示談交渉を開始しました。

解決内容

示談交渉では、慰謝料と休業損害と過失割合などが争点になりました。
当初、相手のタクシー会社は過失割合は90:10で、慰謝料や休業損害も低めの回答をしてきました。
その後、相手のタクシー会社の担当者と直接面談して交渉を行うなどして、結果的には過失割合は95:5、示談金(治療費を除く)は、約452万円で解決することができました。
慰謝料は裁判基準満額まではいきませんでしたが、14級の事案としては主婦としての休業損害の金額が高額で認められため、裁判等はしない方が良いと判断し、示談にいたりました。

所感(担当弁護士より)

異議申立が成功したことが、高額賠償を得ることができた要因です。初回の請求結果の非該当のまま示談交渉をした場合には、今回の解決金額の半分にも満たない金額しか認められなかったでしょう。
後遺障害が非該当だった場合に、異議申立をするかどうかは最終的にはご依頼者様に決断していただいておりますが、これまでの経験から覆る可能性がどれくらいあるかという見通しは、事前にお伝えさせていただいています。
初回の申請がダメ元で一応請求したのもで、異議申立をしても、非該当の結果が覆る可能性がほとんどない場合には、時間や費用(医師の意見書代・診断書代)などをかけてまで異議申立をすることは得策とはいえません。
もっとも、ある程度覆る可能性がある場合には、大きく示談金額が増える可能性があるので、最終的に後悔しないために異議申立をやってみることも検討しましょう。

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