交通事故を弁護士に依頼するデメリットやリスクあるのか?
弁護士に相談するのが初めての方は、交通事故を弁護士に依頼すると、なにかデメリットやリスクがあるのではないかと心配になる方もいらっしゃいます。
ここでは、弁護士に依頼するデメリットやリスクについて詳しく解説します。
弁護士に依頼する3つのデメリット・リスク
デメリット① 弁護士費用で損をする?
交通事故を弁護士に依頼すると、当然ですが、弁護士費用がかかります。
弁護士に依頼して、適正な金額の示談金をもらえたとしても、示談金から弁護士費用を差し引いた手取りの金額が減ってしまい、当初の提示額よりも減ってしまっては意味がありません。
この点、弁護士費用特約が利用できる方であれば、弁護士費用の心配はいりません。弁護士費用はタダになるので、弁護士により増額した示談金が全て手元に入るからです
では、弁護士費用特約がない場合は、どうでしょうか?
たしかに、この場合は、弁護士費用がかかることはデメリットになります。
しかしながら、弁護士費用よりも、弁護士に依頼することによって増える示談金の額の方が大きければ、このデメリットは解消できます。
デメリット② 解決まで時間がかかる?
交通事故を弁護士に依頼すると、示談までにかかる時間が延びる場合があります。
これはどういうことかというと、弁護士をいれないで保険会社の言いなりになっている場合には、保険会社は自分に有利な内容で早く示談しようと持ちかけてくるからです。
治療が終了した後に、低い示談金の免責証書(示談書のようなもの)が送られてきた際に、それにサインすれば、1週間程度で示談金が口座に振り込まれます。
つまり、弁護士をいれないで何も交渉をすることなく、保険会社の言いなりになって示談するのであれば、それが一番早く解決できます。
この点、弁護士に依頼すれば、適正な金額の示談金を得るために、保険会社と交渉したり、証拠を検討したりすることになるので、そのための交渉期間が余分にかかるんです。
なので、「示談金なんてどうでもいい」「保険会社の言いなりでいい」「今すぐ示談したい」という方は、弁護士に依頼すると交渉期間がかかるというデメリットが生じることになります。
他方で、保険会社の言い分には納得できないが、弁護士に依頼しないで自分で交渉しようという方は注意が必要です。
保険会社とのスムーズな交渉には、様々な知識や経験が必要なので、自分で交渉しても納得できる結果になることは少ない上、弁護士が交渉するよりもさらに長期の時間がかかってしまうことが多いからです。
デメリット③ いろんな労力がかかる?
交通事故を弁護士に依頼すると労力がかかるのでしょうか?
まず、弁護士に依頼するには法律事務所に行って相談しないと行けません。
依頼するには、契約書や委任状にサインする必要があります。ただ、これは労力といっても1日、それも1時間程度で終わります。
その後の交渉ですが、弁護士は依頼者の意向を無視して、勝手に示談をまとめることは出来ません。
ですので、交渉が進んだ場合や、示談の見込みがある場合には、その都度弁護士とやりとりをして、自分の意思を伝えないといけません。
もっとも、これは仕事終わりに電話や、メールでも可能な事務所も多いので、自分で日中に保険会社とやりとりするよりは労力は減ります。
なので、弁護士に依頼したからといって、示談に剥けての労力が増えるわけではありません。
労力がかかるとしたら、裁判までやる場合です。裁判はお互いの主張を書面で出し合ったり、証拠を提出したりするので、そのための打ち合わせが必要になります。
もっとも、裁判をやるかどうかは、依頼者の方が決めることが出来るので、裁判まではやりたくないということであれば、当然弁護士は裁判をやりません。
デメリット・リスクとメリットを弁護士に相談して比較する
以上みてきたように、交通事故を弁護士に依頼した際に考えられるデメリットは上記の3つです。
そして、これらのデメリットは解消できたり、メリットと比較すると遥に小さかったりします。
デメリットの方が大きいと感じた場合には、弁護士への依頼早めた方がいいでしょう。
ただし、メリットとデメリットのどちらが大きいかは、ケースバイケースなので一概には言えません。
ですので、まずは弁護士に相談した後で、メリットとデメリットを比較して、依頼するかどうかを決めるのが良いでしょう。
そのためには、弁護士に相談する時は、メリットだけを押しつけてくるのではなく、デメリットもしっかり説明してもらえる弁護士に相談してください。
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