30代・会社員・男性

物損示談時の有利な過失割合を維持したまま慰謝料を増額することができた事例

後遺障害等級
治癒
傷病名
頚椎捻挫・腰椎捻挫(むちうち)
保険会社提示額 最終獲得額
提示なし 63万円

ご相談内容

被害者 30代・会社員・男性
部位 首・腰
傷病名 頚椎捻挫・腰椎捻挫(むちうち)
後遺障害等級 治癒
獲得金額 約63万円

ご相談者様は、車で交差点を直進中、一時停止規制のある交差道路から進行してきた車と衝突するという事故に遭いました。
ご相談者様が弁護士に相談する前に、自分で相手保険会社と交渉した結果、物損については過失割合85:15で示談が完了していました。
その後、怪我についての人身損害については、弁護士に依頼するともらえる慰謝料の金額が増えることを知り、インターネットで交通事故に詳しい弁護士を検索して、シーアクトの弁護士にご相談いただきました。

サポートの流れ

項目 サポート前 サポート後 増額幅
後遺障害等級 治癒
入通院慰謝料 88 88
交通費等 2 2
過失相殺 -27 -27
過失割合 85:15
合計 提示なし 63 63
単位:万円

まず、物損については過失割合85:15で示談が完了していたものの、改めて事故態様を詳細に聞き取りました。その際、Googleマップのストリートビューを参照しながら、事故現場についても確認しました。
その結果、今回の事故では、裁判になった場合の過失割合は80:20になってしまうことが想定されました。
そのため、裁判にはせずに、物損示談時の過失割合85:15を維持したまま、慰謝料をできる限り増額する方針で、戦略を立てました。
その上で、示談交渉を開始しました。

解決内容

裁判になると過失割合が不利になることが予想されたため、あまり強気の示談交渉をすることは難しい事案でしたが、過失割合はこちらに有利な85:15のまま、慰謝料の金額を裁判基準の9割程度まで増額させることができました。
仮に過失割合が80:20になってしまい、既払治療費等の2割分が慰謝料から引かれてしまうよりは、有利な解決といえると思います。

所感(担当弁護士より)

物損で示談した過失割合が、そのまま人損の過失割合になるわけではありません。
法的には、物損の時にどんな過失割合で示談していようと、加害者側やその保険会社は、人損の示談交渉時に別の過失割合を主張することも可能です。
もっとも、裁判手続に移行したり、加害者が弁護士に委任したりしない限りは、物損示談時の過失割合をそのまま適用して示談できるケースが多いです。そのため、本来の過失割合よりも有利な内容で物損を示談している場合には、あまり強気に慰謝料等の人損を交渉してしまい、加害者に弁護士をいれられたり裁判になったりしてしまうと、逆に損してしまう可能性もあります。
逆に言えば、物損示談時の過失割合より有利に主張した場合には、裁判が必要となるケースが多いともいえます。
いずれにしても、人身の示談交渉をする際には、物損示談時の過失割合を鵜呑みにすることなく、改めて過失割合について詳細に検討する必要があります。

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