通院8ヶ月の交通事故慰謝料はいくら?むちうちor骨折、後遺症の有無による違い

通院8ヶ月の交通事故慰謝料

手術とリハビリなどで通院8ヶ月になることも

交通事故の怪我には様々なものがありますが、骨折などの手術やリハビリを行うと、通院期間が8ヶ月になることも珍しくはありません。

この場合、通院8ヶ月の慰謝料を気にするよりも前に、後遺障害の有無を確認する必要があります。

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通院8ヶ月の慰謝料額はどれくらいになる?

全期間について事故と因果関係が認められる場合

単なる打撲・捻挫の場合は、仮に8ヶ月通院したとしても、慰謝料の根拠となる通院期間は、そのうち一部の期間に制限されることもあります。

他方で、骨折の後の可動域制限や、脳損傷後の高次脳機能障害などのリハビリであれば、8ヶ月間の全期間について、事故と因果関係が認められる可能性があります。

ここでは、8ヶ月の全期間について、慰謝料算定の根拠と認められた場合の保険会社が提示する慰謝料の予想金額を表にしました。

通院頻度 自賠責基準の通院8ヶ月慰謝料額
月2回(8ヶ月計16回通院) 137,600円
週1回(8ヶ月計32回通院) 275,200円
週2回(8ヶ月計64回通院) 550,400円
週3回(8ヶ月計96回通院) 825,600円
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打撲・捻挫・むちうち等の場合の注意点

打撲・捻挫・むちうち等の場合は、治療費等の既払い額と慰謝料を併せて120万円を超える場合は、保険会社による慰謝料の提示額は、上記よりも低額になる可能性があります。

これは、保険会社は自賠責基準を下回る提示をしてはいけないことになっていますが、自賠責の限度額120万円を超えた場合、その部分については、保険会社独自の基準で慰謝料を提示することができるからです。

特に打撲・捻挫で通院回数が週3回以上で、かつ治療期間が長期化している場合に、このような提示がされているケースが見られます。

なお、骨折などの重傷の場合は、自賠責限度額の120万円を超えても、保険会社が自賠責基準より低額の算定をすることはあまりありません。

弁護士に依頼した場合(弁護士基準)

弁護士基準の場合は、原則として通院日数ではなく通院期間で計算します。

そのため、通院頻度が違っても、慰謝料の金額は原則として変わりません。

また、打撲・捻挫・切り傷・むち打ち等の軽傷か、それ以外の骨折等の怪我かによって、慰謝料の金額が変わります。

ケガの種類 弁護士基準の通院8ヶ月慰謝料額
打撲捻挫・むち打ちなどの軽傷 1,030,000円
骨折など軽傷以外 1,320,000円

※例外的に通院頻度が少なく、通院期間が長期にわたる場合にはこれよりも弁護士基準の慰謝料が少なくなることもあります。

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骨折後に8ヶ月通院した場合は後遺障害慰謝料の可能性も

骨折後にリハビリをしている場合、骨折部位の可動域制限や、骨折周辺部の痛みなどの神経症状が残存している可能性があります。

これらの骨折後の症状について、後遺障害が認定されると、次のような後遺障害慰謝料を追加で受け取れる可能性があります。

骨折後の痛みや可動域制限については、その程度と画像所見の有無によって、等級の認定が行われます。

骨折後の痛みや可動域制限についての主な等級は次の3つです。

  • 14級:骨折周辺部の痛みや軽度の可動域制限が残っており、その症状が医学的に説明可能なレベルである場合などに認定されます
  • 12級:骨折周辺部の痛みや中程度の可動域制限が残っており、骨折部に不整癒合があるなど、症状の原因が医学的に証明できる場合などに認定されます。
  • 10級:骨折周辺部の関節に重度の可動域制限が残っており、骨折部に不整癒合があるなど、症状の原因が医学的に証明できる場合などに認定されます。

※可動域制限の程度と等級は、関節の部位によって異なります。

これらの等級が認定された場合の、後遺障害の慰謝料の金額は、弁護士基準かどうかで大きく異なります。具体的には、次の表の通りです。

後遺障害等級 自賠責基準慰謝料 弁護士基準慰謝料
14級 320,000円 1,100,000円
12級 940,000円 2,900,000円
10級 1,900,000円 5,500,000円

むちうちで8ヶ月通院している場合は後遺障害認定の可能性あり

むちうちで後遺障害が認定される人の割合は、経験上5%前後と考えられますが、これは通院期間が短期で治癒した人も含めた割合です。

そのため、むちうちで通院期間が8ヶ月に及んでいる場合は、むちうち症状の中でもかなり重い部類に入りますので、後遺障害が認定される可能性があります。

むちうちによる症状の後遺障害は14級か12級で、認定されてもほとんどが14級となります。

むちうちで後遺障害等級が認定された場合の後遺障害慰謝料は、以下の表の通りです。

後遺障害等級 自賠責基準慰謝料 弁護士基準慰謝料
14級 320,000円 1,100,000円
12級 940,000円 2,900,000円

事故で通院8ヶ月なら弁護士に相談した方が良い

通院8ヶ月に及んでいる場合は、症状固定にして後遺障害の申請をするかどうかを考える必要があります。

もし後遺障害が認定された場合には、認定されないときと比較して示談金が数倍から数百倍になる可能性もあります。

これは、後遺障害が認定された場合には、通院や入院の慰謝料以外に、後遺障害の慰謝料が加算される上、将来の収入の減収分も請求できる可能性があるからです。

また、通院8ヶ月の場合は、仮に後遺障害がない場合であっても、弁護士を入れることによって増額できる慰謝料の金額も、軽傷の場合と比べて大きくなります。

そのため、通院8ヶ月の怪我を負った場合の示談交渉は、弁護士に相談・依頼するのがおすすめです。

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