交通事故で全損になった場合には買替諸費用も請求できる

全損の場合の買替諸費用とは?

交通事故で車両が全損(経済的全損も含む)となった場合には、修理費の代わりに時価額の賠償を受けられます。

しかし、車両を買い替える場合には、車両本体価格に加えて、各種の諸費用が必要になります。

これらの諸費用の内、加害者から賠償を受けられるものを「買替諸費用」と読んでいます。

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買替諸費用として認められるもの

消費税相当額(買換車両分)

事故車両の時価額と同一価格の車両を購入する場合に必要となる消費税相当額が買替諸費用として認められます。

ただし、実際には、車両時価額算定の際に消費税額を加算して既に時価額に反映済みのことが多く、その場合には、買替諸費用としての消費税相当額は認められません。

自動車取得税(買換車両分)

従来、買替諸費用の一部として認められていましたが、自動車取得税自体が令和元年10月に廃止されたため、現在は発生しません。

ただし、代わりに環境性能割が導入されたため、燃費性能によって環境性能割相当分が買替諸費用として認められる可能性があります。

リサイクル預託金(買換車両分)

リサイクル預託金は、買替諸費用として認められます。

検査登録法定費用(買換車両分)

検査登録法定費用は、買替諸費用として認められます。

車庫証明法定費用(買換車両分)

車庫証明法定費用は、買替諸費用として認められます。

業者報酬部分(買換車両分)

登録手数料、車庫証明手数料、納車費用等のディーラー等の業者へ支払う報酬は、買替諸費用として認められる傾向があります。

ただし、報酬部分の金額に相当性が認められる場合に限ります。

自動車重量税の未経過分(事故車両分)

事故車両の自動車重量税の未経過分は、争いがありますが、買替諸費用として認められる可能性もあります。

ただし、自動車リサイクル法に基づき適正に解体し永久抹消登録した場合には、自動車税は還付されることになっているので、買替諸費用としては認められません。

廃車費用(事故車両分)

事故車両の廃車手続にかかる法定費用は、買替諸費用として認められます。

廃車手続代行手数料として業者に払う報酬は、金額が相当である限り、買替諸費用として認められます。

車両解体にかかる費用は、買替諸費用として認められます。

残存車検費用(事故車両分)

事故車両の車検残存費用は、買替諸費用と呼ぶかどうかは別として、損害賠償の対象となる場合もあります。

ただし、既に事故車両の時価額に反映されている場合は、別途賠償の対象になることはありません。

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買替換諸費用として認められないもの

以下のような費用は、未経過分に還付制度があるなどの理由から、買替諸費用としては認められません。

  • 自賠責保険料(事故車両分・買換車両分)
  • 自動車税・軽自動車税(買換車両分)
  • 自動車重量税(買換車両分)
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買替諸費用の請求方法と保険会社の運用

車両が全損になったときに、保険会社の方から提示される金額は車両時価額のみであることがほとんどです。

保険実務上、保険会社の方から買替諸費用を提示してくれることはまずないといっても良いでしょう。

そのため、買替諸費用は、被害者の方から積極的に保険会社に対して、金額を示して請求する必要があります。

また、買替諸費用の金額は、被害者の方で証明しないといけないので、実際には被害者が車両を買い換えたときの請求明細などを保険会社へ提出することになります。

買替諸費用はそれほど大きな金額にならないこともあり、請求できることを知っていても請求しない被害者や、そもそも請求できることを知らない被害者も多いです。

そのため、買替諸費用を請求しても、保険会社の担当者によっては一切認めてくれないこともあります。

その場合は、弁護士による示談交渉や、訴訟などの法的手続で請求する必要があります。

経済的全損と判断された場合の買替諸費用の注意点

先ほど説明したように、実務上、保険会社の側から率先して買替諸費用を認めてくれることはありません。

そのため、「車両時価額」と「修理費」だけを比較して修理費の方が高い場合、保険会社は経済的全損と判断してきます。

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しかしながら、厳密に言うと、法的には「車両時価額+買替諸費用」よりも「修理費」が高い場合に経済的全損と判断されます。

そうすると、車両時価額50万円で修理費用が53万円の場合、買替諸費用が5万円であれば、「車両時価額50万円+買替諸費用5万円」の55万円よりも修理費用53万円の方が低いので、本来は経済的全損ではないことになります。

したがって、この場合は時価額50万円+買替諸費用5万円の合計55万円がもらえるのではなく、修理費の53万円がもらえるにすぎません。

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