- 自動車も離婚時に財産分与の対象になる
- 自動車を財産分与するときの離婚協議書の書き方
- 離婚時に自動車の名義変更をする場合の注意点
自動車も離婚時に財産分与の対象になる
自動車を財産分与するときの評価額
自動車は、離婚時に価値がある場合には、財産分与の対象になります。
自動車の価値は、基本的には下取り価格(買取り価格)で評価します。下取り価格は、中古車買取業者の査定書やレッドブック(オートガイド自動車価格月報)という本に書いてある価格を使います。
現在の家裁の実務では、原則として、初年度登録から10年以上経過している自動車は、無価値とされ財産分与の対象になりません。
自動車ローンが残っている場合は?
自動車のローンが残っている場合は、車の買取り価格をそのまま評価額とした上で他の財産と合計し、最後に車のローン額を差し引く形で計算します。
他にも、車がオーバーローンである場合などには、車と車のローンの双方を財産分与の対象から外すという方法をとることもあります。
なお、車にローンが残っている場合、返済が完了するまで、名義を変更できないことがありますので、ローンの契約内容をしっかりと確認する必要があります。
自動車を財産分与するときの離婚協議書の書き方
自動車の財産分与を離婚協議書に書くときには、以下のような条項を入れます。
1 甲(夫)は、乙(妻)に対し、財産分与として、甲名義の別紙目録記載の自動車の所有権を分与する。
2 甲は、乙に対し、前項の自動車につき、本日付移転登録手続をするものとし、甲はその手続について協力する。
物件目録
- 自動車登録番号 千葉○○○む○○―○○
- 種別 普通
- 車名 ○○○
- 型式 ○○○
- 車体番号 ○○○
離婚時に自動車の名義変更をする場合の注意点
自動車の名義変更をするには、様々な必要書類があります。元名義人の印鑑署名なども必要になるので、必ず離婚前に必要書類を運輸支局(軽自動車の場合は軽自動車検査協会)に確認しておきましょう。
必要書類は、離婚前か離婚と同時に受け取っておきましょう。離婚後だと、相手がなかなか協力してくれないケースがあります。また、車自体の引き渡しをスムーズに進めるために、キーも受け取っておきましょう。
また、自動車保険の名義を変更するのか、新たに加入するのかも問題となるので、保険会社に連絡して確認しておきましょう。