養育費の金額は毎月の手取り給与ではなく、額面の年収から算定します。
なので、手取り月収しかわからないと、養育費の正確な計算はできません。
もっとも、今は手取り額しかわからない場合もあるかと思います。
そこで、手取り17万の養育費がいくらになりそうか、額面年収を計算した上で、見ていきましょう。
手取り17万円の額面年収とは?
手取り17万円の額面年収を予測する
まず、手取り17万円を、おおよその額面年収額に換算します。
これは、ボーナスがあるかどうかによって変わってきます。
手取り17万でボーナスがない場合
ボーナスがない場合には、毎月の総支給額を12倍すれば、額面年収になります。
手取額が月17万円の場合、年齢や扶養家族数によっても多少変わりますが、額面は月21万円程度になります。
そのため、額面年収は、月21万×12で約252万円程度となります。
手取り17万でボーナスがある場合
ボーナスがどれくらいでるかは、勤務先によってまちまちなので、ここではよくある夏冬1ヶ月ずつ、夏冬2ヶ月ずつのケースで見てみます。
夏冬1ヶ月ずつの場合、額面年収は、月21万×14月(内ボーナス2月)=294万円程度となります。
夏冬2ヶ月ずつの場合、額面年収は、月21万×16月(内ボーナス2月)=336万円程度となります。
手取り17万円の額面年収
これで手取り17万円のおおよその額面年収が、約250万円(ボーナスがない場合)、約300万~330万円(ボーナスがある場合)であることがわかりました。
ここから、手取り17万円の養育費を計算しましょう。
月収が手取り17万円の養育費の相場とは?
ここでは、手取り17万円から払う養育費の具体例を見ていきます。
手取り17万で幼児1人、ボーナスなし、母親育児専念の場合
手取り17万円で、ボーナスはなしだとします。つまり、額面年収は約250万円です。
子どもは幼児が1人で、母親は子育てに専念しているとします。
この場合、養育費算定表によると、適正な養育費の金額は月4万円程度になります。
手取り17万ボーナスありで小学生と中学生1人ずつ、母親パートの場合
手取り17万円でボーナス夏冬1ヶ月ずつだとします。つまり、額面年収は約300万円になります。
子どもは小学生1人と中学生1人で、母親はパートで額面年収120万円程度とします。
この場合、養育費算定表によると、適正な養育費の金額は4万円程度となります。
手取り17万ボーナスあり子ども3人、母親育児専念の場合
手取り17万円で、ボーナスは夏冬1ヶ月ずつだとします。つまり、額面年収は約300万円です。
子どもは幼児1人、小学生2人で、母親は子育てに専念しているとします。
この場合、養育費算定表によると、適正な養育費の金額は月7万円程度になります。
手取り17万から養育費を7万も払えるのか?
ボーナスあり3人の子どもで養育費月7万の事例
先ほどの3つ目の例だと、手取り17万円のうち7万円を養育費にあてなくてはいけないように見えます。
ただ、この例はボーナスが2ヶ月分ある場合なので、手取りで年間約70万円程度のボーナスがあります。
養育費の年額が、7万×12=84万円なので、仮にボーナスを全て養育費に充てれば、養育費の残りは年14万、突き当たり1万2000円程度になります。
節約に節約を重ねれば、なんとか払える可能性はあります。
ボーナスなし子ども1人養育費月4万のケース。
先ほどの2つ目のケースです。月17万円から月4万の養育費を払うと、残りは13万になるので、生活はかなり厳しくなります。
ただしこのケースは、子どもが小さく母親が働けない時期について算定しているので、母親が収入を得られるようになれば、適正な養育費は月1万~2万円に下がります。
これであれば、月17万円からでも支払うことは可能でしょう。
もし、母親が働けない期間で、育児休業金ももらっていない場合には、養育費を支払い側だけでなく、もらう側はもっと厳しい生活になるでしょう。貯金を切り崩すか、貯金も一切ない場合には生活保護の申請が必要になるケースもあります。