よくある質問

【質問】養育費は「18歳の誕生日」までと言われたのですが、おかしくないですか?

養育費を18歳の誕生日までと言われた

「18歳の誕生日」を基準とするのはおかしいのでは?

離婚協議中に、夫から養育費は「18歳の誕生日」まで払うと言われる人から相談を受けることがあります。

なぜ18歳の誕生日までかと聞くと、18歳で成年になるからだということです。

養育費は成年まで払えば良い、だから18歳の誕生日まで払えば良い、こういう考えは正しいのでしょうか?

もともと、養育費の支払いは成年になるまでとされていました。ただ、当時の成年年齢は20歳だったのです。

成年(20歳)になれば一人前だから、養育費は20歳の誕生日になるまで支払うのが原則とされていました。

ただ、例外的に、高卒で就職して、経済的に独立できた場合には、高校3年生の3月(18歳になった後最初にくる3月)まで養育費を払えば良いとされていました。

ところが、その後、民法の改正で成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。これを根拠として、「養育費は成年までだから、18歳まで支払えばいいんだ。」と言う人がでてきました。

しかも、高校卒業時の18歳の3月ではなくて、成年である18歳になる誕生日の月まで払えばよいと言ってきます。

これだと高校在学中に、途中で養育費を打ち切ることになってしまいます。これはどう考えてもおかしいでしょう。何月生まれであっても高校在学中に養育費が不要になることはありません。

そうすると、養育費を18歳の誕生日までしか払わないというのは、やはりおかしいです。これまで通り、20歳まで支払うのを原則とすべきですし、仮に高卒で就職するとしても、高校卒業時までは養育費が筆お湯なので、18歳の「誕生日」までにするのはおかしいです。

まとめ

結論から言うと、「20歳の誕生日」までが原則で、大学等に進学するなら「22歳のあとに最初にくる3月(大学等卒業時)まで」、高卒で就職するなら「18歳の後に最初にくる3月(高校卒業時)まで」とするべきです。

いずれにしても、「18歳の誕生日」というのは、成年の基準にはなりますが、養育費との関係では、何の基準にもならないです。

養育費を何歳までとすべきかは、養育費は何歳まで?18・20・22歳?大学卒業まで?書き方も解説の記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。

ABOUT ME
弁護士 豊田 友矢
千葉県船橋市の船橋シーアクト法律事務所の代表弁護士 離婚・不貞慰謝料・遺産相続・交通事故・中小企業法務等の相談を多数取り扱っている。