離婚調停の調停委員ってどんな人?
民間から任命された非常勤職員
調停委員は、裁判官ではありませんし、もともと裁判所で働いていた人でもありません。
民間人から選ばれた非常勤の職員です。
調停委員は、裁判所のホームページによると、「原則40歳以上70歳未満の人で、弁護士、医師、大学教授、公認会計士、不動産鑑定士などの専門家の他、地域社会に密着して幅広く活動してきた人など、社会の各分野から選ばれています」とされています。
なお、実際には、離婚調停を担当するのは60代の男女の調停委員がほとんどである印象です。
離婚に関する法律や裁判例に詳しいとは限らない
調停委員は、話し合いを円滑に進める進行役としての専門家であって、必ずしも離婚に関する法律や裁判例に詳しいわけでありません。
調停委員には弁護士が選ばれることもありますが、遺産分割調停を担当することが多く、大半の離婚調停の調停委員は弁護士ではないことが多いです。
そのため、調停委員が法律的な意見を述べたとしても、それが間違いであることは珍しいことではありません。
調停委員には個性がある
調停委員は、人によって、進行の仕方や説得の仕方が大きく変わります。
離婚調停は、男女1名ずつのペアの調停委員になりますが、女性の調停委員が妻側に肩入れして、男性の調停委員が夫側に肩入れするというわけではありません。
妻側に厳しい女性調停員もいますし、夫側に厳しい男性調停委員もいます。浮気・不貞行為に厳しい調停員もいれば、甘い調停員もいます。弱い立場の方に寄り添う調停員もいれば、弱い立場の方を無理矢理説得する調停員もいます。
ただ、調停員の性格が合わないからといって、調停委員を変えてもらったりすることはできません。