調停離婚が成立しても離婚届を出す必要がある
協議離婚では、話し合いで合意しただけでは離婚は成立せず、実際に離婚届を出したときに離婚が成立します。
他方で、調停離婚が成立した場合には、その時点で離婚自体は成立します。
もっとも、戸籍法の規定により、調停離婚が成立した場合であっても、報告のために、離婚届は提出しないといけないことになっています。
これを離婚の報告的届出といいます。
調停離婚の離婚届の用紙は?書き方は協議離婚と違う?
調停離婚をした後に提出する離婚届の用紙は、協議離婚の離婚届と同じ
用紙を使います。
協議離婚と書き方が違うのは次の点です。
- 「離婚の種別」欄の「調停」にチェックを入れて、成立日を記載する。
- 「証人」欄の記載や署名押印は不要
- 「届出人」欄の相手配偶者の署名押印は不要
- 調停調書の謄本を一緒に提出する必要がある
離婚届提出の期限は調停離婚成立から10日以内!
調停離婚が成立した日から10日以内に、離婚届を役所に提出しないといけません(戸籍法77条1項・63条1項)。
この10日以内というのは、初日も含むため、調停が成立した日を1日目として数えます。
なお、離婚の調停調書の正本・謄本は、調停成立から数日しないと入手できないため、調停調書の正本・謄本を入手してからの猶予期限は、数日しかないことになります。
調停離婚の離婚届の提出先は?
調停離婚でも離婚届の提出先は協議離婚と一緒です。
「夫婦の本籍地」の区・市役所・町役場か、「所在地」の区・市役所・町役場の戸籍係に提出します。
「所在地」というのは、住所とは違って、そこにいれば所在地となります。なので、一時的に滞在している実家や友人の家の近くの役所など、どこでも提出できます。
ただし、夫婦の本籍地以外の役所に提出する場合には、戸籍謄本も提出する必要があります。戸籍謄本は、本籍地の役所から郵送で取り寄せることができます。
戸籍謄本を郵送で取り付けるには、1週間程度かかることが多いため、事前に取り付けておくのがよいでしょう。